クレスベビー1号は順調に育っている。
孵化して2週間が過ぎた。大きさはあんまり変わっていない気がする。
1週間は脱皮をしていない気がする。というのも、人工フードを食べさせてる時にどうしても汚れてしまうのだ。勢い余って頭のてっぺんあたりにフードがくっついてしまう。なるべく取り除くのだが、やはり微かには残ってしまう。翌日には乾いてしろっぽくなっている。脱皮をすればそういった汚れがなくなるので、いつ脱皮しているかはわかりやすい。いまのところ汚れたままなので脱皮をしていないなとわかるわけだ。

ご飯のたびに手に乗せられる1号
ところで、一般に生き物は脱皮すると成長すると思われている。
このイメージがどこからくるのかというと、実は昆虫や甲殻類といった節足動物の脱皮と成長のメカニズムからきている。
外骨格の生き物はどうやって大きくなるのか?
それが脱皮である。わたしは昔からどうして脱皮で大きく成長するのか不思議だった。
外側を脱いで中から出てくるのに大きくなるなんておかしいと思わない方が不思議なくらいだ。
しかし実際には大きくなるわけで、これ如何に。
まったく違う視点から外骨格生物の成長について考えてみる。
外骨格の特徴は、外側つまり皮膚が硬いという点だ。これは防御力を高め、身体の構造を支える機能をもつわけで、皮膚の柔らかい人間よりも強い構造を持っているといえる。
そのかわり硬いままでは大きくなれないという欠点がある。つまり彼らは硬いから簡単には成長できないのだ。
ではどうすればいいか。答えは簡単で、柔らかくなればいい。その方法が脱皮である。
ソフトシェルクラブという脱皮したてのカニを殻ごと食べる料理があるが(わたしは色々な意味で苦手なのだが)、脱皮したてのカニは脱皮前に比べてずっと柔らかいのだ。
彼らは硬い殻を脱ぎ捨て、内側の柔らかい殻をひとまわり大きくさせてから、硬くなる。これを繰り返すことで成長していく。それが節足動物における脱皮だ。
一方でヤモリは人間と同じ脊椎動物で、外骨格をもつ生き物ではない。
彼らの脱皮は人間でいえばフケみたいなものだ。人間の肌も日々新しく作られて、表面のレイヤーがすこしずつ剥がれ落ちている。それが細かく落ちていくのでフケのようなサイズだが、まるっと脱ぎ捨てれば脱皮となる。
ヤモリにとっての脱皮は成長ではなく、体の汚れを自然と落とす手段と言ったほうが近いのだ。
なぜヤモリはフケのように表面の皮膚を落とさないのか。人間のようにすればいいじゃないか。
実際トカゲなどは部分脱皮といって全身を一度に脱皮するのではなく、バラバラと脱皮をする。
ここでトカゲの部分脱皮と人間のフケを混同したままにすると、すこし議論が難しいかなってしまう。
脱皮と人間のように日々フケとなって皮膚を落としていくことの違いは、実はその剥がれ方ではなく、皮膚(爬虫類で言えばウロコ)の作られ方にある。
皮膚はヤモリもトカゲも人間もケラチンという物質でできている。
これは肌の下部で作られ、何層も重なっている。そして表面(角層)ではすでに死んだ細胞になっているのである。
下部では新しい皮膚が作られ続けるので外側では死んだ皮膚が新しい皮膚に押し出されて剥がれ落ちることになる。
外骨格生物からもわかる通り、体の表面、つまり皮膚は外部的な刺激から体を守る鎧である。これは人間も同じで、バリア機能なんて呼ばれたりもする。
一番表面が死んだ細胞なのは、そのほうが硬くできるからだ。甲殻類はイメージがつきやすいが、我々人間の皮膚も表面のほうが内側の生きた細胞よりも硬い。色々な理由はあるが、死んだ細胞には水分も不要なので硬くしやすいとイメージしておけば大きく間違ってはいないだろう。豆腐よりも高野豆腐のほうが硬い、みたいなイメージだ。最近の人は高野豆腐なんて食べないと言われそうだけど。
要するに、我々はまさに生き物は死んだ細胞でできた鎧を着ているわけである。
さて、話を人間とヤモリの皮膚の作られ方に戻そう。
人間はわれわれが知っている通り、常に新しい細胞が作られている。常にケラチンが作られていると言い換えてもいい。
一方でヤモリの場合は、ケラチン分泌が断続的に行われる。(ケラチン分泌→角質層の形成→ケラチン分泌→角質層の形成→…の繰り返し)
この断続があるので、皮膚と皮膚に隙間がある。正確に言えば、外側の硬い皮膚と内側の柔らかい皮膚の層が、人間の場合よりもはっきりと分かれることなる。なので脱皮というまとめて皮膚表面を剥がす手法が可能になっているということなのだそうだ。
皮膚の作られ方が違うので、剥がれ落ち方にも違いがでる。
考えてみれば当たり前の話ではある。
余談だが、爬虫類でもワニやカメは脱皮しない。理由は言わずもがなである。
孵化して2週間が過ぎた。大きさはあんまり変わっていない気がする。
1週間は脱皮をしていない気がする。というのも、人工フードを食べさせてる時にどうしても汚れてしまうのだ。勢い余って頭のてっぺんあたりにフードがくっついてしまう。なるべく取り除くのだが、やはり微かには残ってしまう。翌日には乾いてしろっぽくなっている。脱皮をすればそういった汚れがなくなるので、いつ脱皮しているかはわかりやすい。いまのところ汚れたままなので脱皮をしていないなとわかるわけだ。

ご飯のたびに手に乗せられる1号
ところで、一般に生き物は脱皮すると成長すると思われている。
このイメージがどこからくるのかというと、実は昆虫や甲殻類といった節足動物の脱皮と成長のメカニズムからきている。
外骨格の生き物はどうやって大きくなるのか?
それが脱皮である。わたしは昔からどうして脱皮で大きく成長するのか不思議だった。
外側を脱いで中から出てくるのに大きくなるなんておかしいと思わない方が不思議なくらいだ。
しかし実際には大きくなるわけで、これ如何に。
まったく違う視点から外骨格生物の成長について考えてみる。
外骨格の特徴は、外側つまり皮膚が硬いという点だ。これは防御力を高め、身体の構造を支える機能をもつわけで、皮膚の柔らかい人間よりも強い構造を持っているといえる。
そのかわり硬いままでは大きくなれないという欠点がある。つまり彼らは硬いから簡単には成長できないのだ。
ではどうすればいいか。答えは簡単で、柔らかくなればいい。その方法が脱皮である。
ソフトシェルクラブという脱皮したてのカニを殻ごと食べる料理があるが(わたしは色々な意味で苦手なのだが)、脱皮したてのカニは脱皮前に比べてずっと柔らかいのだ。
彼らは硬い殻を脱ぎ捨て、内側の柔らかい殻をひとまわり大きくさせてから、硬くなる。これを繰り返すことで成長していく。それが節足動物における脱皮だ。
一方でヤモリは人間と同じ脊椎動物で、外骨格をもつ生き物ではない。
彼らの脱皮は人間でいえばフケみたいなものだ。人間の肌も日々新しく作られて、表面のレイヤーがすこしずつ剥がれ落ちている。それが細かく落ちていくのでフケのようなサイズだが、まるっと脱ぎ捨てれば脱皮となる。
ヤモリにとっての脱皮は成長ではなく、体の汚れを自然と落とす手段と言ったほうが近いのだ。
なぜヤモリはフケのように表面の皮膚を落とさないのか。人間のようにすればいいじゃないか。
実際トカゲなどは部分脱皮といって全身を一度に脱皮するのではなく、バラバラと脱皮をする。
ここでトカゲの部分脱皮と人間のフケを混同したままにすると、すこし議論が難しいかなってしまう。
脱皮と人間のように日々フケとなって皮膚を落としていくことの違いは、実はその剥がれ方ではなく、皮膚(爬虫類で言えばウロコ)の作られ方にある。
皮膚はヤモリもトカゲも人間もケラチンという物質でできている。
これは肌の下部で作られ、何層も重なっている。そして表面(角層)ではすでに死んだ細胞になっているのである。
下部では新しい皮膚が作られ続けるので外側では死んだ皮膚が新しい皮膚に押し出されて剥がれ落ちることになる。
外骨格生物からもわかる通り、体の表面、つまり皮膚は外部的な刺激から体を守る鎧である。これは人間も同じで、バリア機能なんて呼ばれたりもする。
一番表面が死んだ細胞なのは、そのほうが硬くできるからだ。甲殻類はイメージがつきやすいが、我々人間の皮膚も表面のほうが内側の生きた細胞よりも硬い。色々な理由はあるが、死んだ細胞には水分も不要なので硬くしやすいとイメージしておけば大きく間違ってはいないだろう。豆腐よりも高野豆腐のほうが硬い、みたいなイメージだ。最近の人は高野豆腐なんて食べないと言われそうだけど。
要するに、我々はまさに生き物は死んだ細胞でできた鎧を着ているわけである。
さて、話を人間とヤモリの皮膚の作られ方に戻そう。
人間はわれわれが知っている通り、常に新しい細胞が作られている。常にケラチンが作られていると言い換えてもいい。
一方でヤモリの場合は、ケラチン分泌が断続的に行われる。(ケラチン分泌→角質層の形成→ケラチン分泌→角質層の形成→…の繰り返し)
この断続があるので、皮膚と皮膚に隙間がある。正確に言えば、外側の硬い皮膚と内側の柔らかい皮膚の層が、人間の場合よりもはっきりと分かれることなる。なので脱皮というまとめて皮膚表面を剥がす手法が可能になっているということなのだそうだ。
皮膚の作られ方が違うので、剥がれ落ち方にも違いがでる。
考えてみれば当たり前の話ではある。
余談だが、爬虫類でもワニやカメは脱皮しない。理由は言わずもがなである。
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